2013年7月27日土曜日

【備忘録】 A6ノートを手帳に。A6ノート×Googleカレンダー(×Outlook2013)

キングジムのA6ノート+Googleカレンダー

私は最近手帳は使わず、基本的にiPhoneのカレンダーとGoogleカレンダーを同期したものがメインな訳ですが。
普段メモ・アイデア用に使用しているA6ノートにGoogleカレンダーを印刷して貼り付けたいなぁと考えて調べてたんです。
そして、最終的に出来たのが右のもの。

以下ではここまでのやり方をざっくりと書いておきます。




調べていたサイトで一番参考になったのが、ブログ『笑うデジタリアン。』を運営されているzakiさんのページ。
まるで紙の手帳みたい!Googleカレンダーを印刷して持ち歩く。(実践編) という記事です。(勝手にリンク失礼します)

非常に参考になったのですが、こちらの記事で紹介されているのは「Outlook2007と2010」用であったので、「Outlook 用予定表印刷アシスタント」なるものは、私の「Windows8+Outlook2013」の環境では使えなかったのです。

そこでOutlook2013で使用するとどうなるのか、備忘録として残しておこうと思ったわけで。

まずzakiさんのブログで紹介されているように、
1.印刷したいGoogleカレンダーのマイカレンダーからカレンダー設定を選択。
2.限定公開用のURLからICALのリンクURLをコピー

ここからOutlook2013では操作が少し異なります。
3.ファイル→情報→アカウント設定→アカウント設定→インターネット予定表
4.新規タブから先ほどコピーしたGoogleカレンダーのURLを貼り付ける→名前をつける。


ここまでやるとOutlook2013でもGoogleカレンダーの予定の表示が出来るようになります。

そして、
5.ファイル→印刷→印刷オプション→「週間予定表スタイル」を選択→ページ設定



















ここの「書式」タブにある「レイアウト」で「2ページにまたがる」を選択することで一週間の予定表を分割してA6ノートの1ページに3日ないし4日の予定を貼り付けられるようになります。
また、開始/終了時刻を設定すれば、一日あたりに表示する時間帯を指定出来ます。


続いて、隣の「用紙」タブの設定です。



















ここで、用紙はA6の4倍のサイズであるA4を選択。
ページのサイズでは1/4シート小冊子を選択。

ここまでで設定は完了です。

このまま印刷を行えば、A4一ページに2週間分のGoogleカレンダーの予定が印刷されたカレンダーが出てきます。
あとはハサミで切って貼り付ければOK。


参考までにこんな感じです。予定をまだ書いていなかった週の写真ですが。



『情報は一冊のノートにまとめなさい』じゃないですけど、ここまでやるとA6ノートでメモ・カレンダーの情報を一元化できますね。



ただ、ここで問題点が一つ。
Googleのマイカレンダーを選んでOutlookで読み込ませたのですが…日本の祝日が表示されない!(8月に祝日はありませんが(笑)
これは検討課題。どなたか方法をご存知の方いらっしゃったら、教えて頂きたいです。



ちなみに私が使用しているのはキングジムのカバー付きショットノート。
良い感じのカバーにペンホルダーもついている他、下敷きも付いていて、なかなか便利な一品です。
カバーの内側にはポケットが付いているので1ヶ月のカレンダーをA4で印刷して入れています。


ノートだけのものがこちら。スマホのアプリでデジタル化出来るノートです。
リングが付いているため他のA6ノートより少し大きめなのと、デジタル化用のマークがついていたりで少し高めではありますが。





GoogleカレンダーとOutlookの完全共有も出来れば良いのかもしれませんが、現在模索中です。











2013年7月6日土曜日

参院選挙前に必読!有権者の皆さん、日本の将来を考えるために読みましょう。

堤未果さんの新著『(株)貧困大国アメリカ』 (岩波新書)のレビューです。
Amazonのレビューに書いたものとほとんど同じですが。





本書ではアメリカにおける大企業主導の規制緩和による弊害がリアルに描かれており、衝撃を受けました。
TPP参加の是非を巡って様々な議論がされていますが、まず今アメリカで何が起きているのか、アメリカの富裕層が何をしているのかを我々日本人および世界中の人は知っておく必要があります。
本書で描かれているアメリカの悲惨な現状(利益偏重の巨大企業に有利に働くように法律が制定され、規制緩和が進められ、教育・警察・消防をも含む公共部門が売り払われて民営化が進み、貧富の差の拡大背景となっている既得権益業界と政府の癒着構造)は、政治に無関心で自分で何も考えようとしない日本人が招く「未来の日本の姿」かもしれません。

一口にアメリカと言っても、問題なのは本当に富裕層の上位1%ほどで、逆に多くのアメリカ人も利益優先の巨大企業の被害者な訳です。
そのアメリカ、否、アメリカの巨大企業及びその手先に成り下がった政府が狙う次なるターゲットは日本及び世界の国々でしょう。
「本を読む能力のある」有権者の方は是非この本を読んで、自分の頭で考えてみてください。日本の将来にとって大切なのは何なのかを。

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以下本書から印象に残った箇所を一部引用してみます。

プロローグより
上院議員:「今この国(アメリカ)の三権分立は、かつてないほどの危機に瀕しています。あらゆる分野で大企業の力が強くなりすぎ、ついに議会の権限まで超越してしまった。‥TPP交渉一つをとっても、日本を含む各国政府が交渉を進めている相手が、かつてのような国家としてのアメリカだと思わないほうがいい。今政府の後ろにいるのは、もっとずっと大きな力を持った、顔の見えない集団なのです。」

第4章 「切り売りされる公共サービス」より
筆者:「教育ビジネス関連企業は、ここ10年の国(アメリカ)の教育政策「予算削減」「競争導入」「規制緩和」「民営化」の四点セットの恩恵を受け、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。ウォール街の投資家たちも教育関連株の明るい未来に、ますます熱い視線を注いでいる。」
2009年以来、アメリカ国内では30万人の教師を含む約70万人の公共部門労働者が職を失い、学区では約4000校の公立学校が閉鎖されている。
「破綻した自治体に対する銀行のやり方は、債務超過国に対するIMFのやり方とよく似ている。どちらも相手の将来を見据えた根本からの立て直しではなく、公共部門を最安値で売却させ、短期間にできるだけ企業収益を上げ、最終的に融資分をきっちりと回収する」

第5章 「政治とマスコミも買ってしまえ」より
「2005年フロリダ州で「正当防衛法」制定→身の危険を感じたら公共の場でも殺傷力のある武器使用OK→殺人事件は3倍に。
←バックにいたのはNRA(全米ライフル協会)。彼らは常に銃の売り上げを伸ばすロビー活動をしている。→さらに同じ法律が他の32州でも導入。←背後にいたのはALEC(米国立法交流評議会)←1975年に保守系議員を中心に設立された名目上はNPO団体←多くの共和党員や多国籍企業の面子が加盟し、小さな政府と市場自由主義を目指す←評議会で出される法案は企業にとって望ましいものばかり。」

企業の政治献金が無制限になり、米国籍以外の企業でも匿名で献金出来るようになったことを受けて、
アメリカ人ジャーナリスト:「アメリカ国民にとっての選択肢は、大金持ちに買われた小さい政府か、大金持ちに買われた大きい政府か、という二者択一になりました。‥アメリカの政治はもう国民だけのものではなくなってしまうかもしれない。

政治投資理論を説いた政治学者の名言:「選挙とは、国の支配権をかけた、効率の良い投資である。」

「政治献金の内訳を見ると、当選後の政策と明らかにリンクしているのがわかる。08年のオバマへのトップ献金元リスト上位に並ぶのは大手金融機関。‥
選挙中どんな公約をしようが、スポンサーの意向に沿わなければ、上下両院の承認を得ることもできない。分かりますか?政治家もマスコミも買われてしまった今、アメリカの民主主義は、数年後とに開催される大規模な政治ショーと化したのです。‥テレビの情報を信じる国民は、バックに巨大企業がいることなど夢にも思わずに、いまだに敵を間違えているのです。

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以上特に気になった箇所を挙げましたが、とにかく、金融産業、食品産業、軍需産業、医療保険産業、教育産業(公教育ではなく)など、広い分野ですでに大企業が牛耳っているのがアメリカの現状です。
私が読んだのはまだ最初最後と4章、5章だけですが、一つ強く感じたのは、本書で描かれている内容はヒトゴトとは思えないということ。
筆者は最後に「いま世界で進行している出来事は、単なる新自由主義や社会主義を超えた、ポスト資本主義の新しい枠組み、「コーポラティズム」(政治と企業の癒着構造)にほかならない」と言っていますが、我々は今後、政治・経済を見る際に今までとは違った見方をしていかなければいけないように思います。
今、我々の首相は「世界で一番企業が活躍しやすい国を目指します」とまで所信表明演説で語っているような人ですが、アメリカを追うのは日本の道では無いでしょう。かといって他に任せられる政党やリーダーが存在するかというと疑問ですが。

選挙の前に本書をまず一読してみてください。




同じ著者の『政府は必ず嘘をつく  アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること』  (角川SSC新書)、そしてTPP関連で新しく出た『TPP 黒い条約』 (集英社新書)も併せてオススメしておきます。